我が家では彼岸の墓参りは彼岸あけのハシリクチという日に行く事になっている。このハシリクチの意味が未だに解らない。中日は解るが、これでは最終日とは考えられないし、むしろ彼岸の入りに当たるようにおもうのだ。お盆も送りは最終日の16日だし、それも夕方の日暮れに送るようになっている。地域やそれぞれの家によって決まっているようだ。
父は亡くなって5年になるのだが、実感はない。母はもう墓参りも行けないといって、ここしばらくは私たち娘が行くようになった。このままだと、娘もみな家を出ているので,この墓はいずれ墓参りをする人もいなくなるわけだ。こうして、父が建てた墓はたった一代かぎりで、墓を守る者もいない事になる。両親は大騒ぎをして建てた墓だった。母にすれば自分も入り墓と思ったのだろう。しかし、娘たちには墓守はどうするのだろう、と考えてしまった。
今日は夫もつき合ってくれて、墓前でお経を上げてくれた。彼は自分の母親が亡くなってから、独学でお経を勉強し、唱えられるよになったので、お坊さんの代わりに、いつも唱えてくれている。
秋にふさわしい、彼岸の墓参りだった。墓場には私たち二人だけだった。

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